大人の寺子屋(第5回、10月1日)
10月1日、第5回大人の寺子屋を開催致しました!
先月は、コロナ感染拡大による岩手県の緊急事態宣言により、
会場のおおふなぽーとが閉鎖となったため、延期いたしました。
宣言解除により、安心して開催いたしました。
最初に、事務局長の永盛さんから、かわら版の説明をして頂きました。
今回は、『太平記』巻第三十六を読みました。
1361年3月(康安元年)から1362年4月(康安2年)の1年間の出来事についてです。
南朝が攻勢に転じると、幕府側から南朝への降服する武家が続出した出来事と、
「玄宗皇帝と楊貴妃」のエピソードなど中国の故事を取り上げた内容です。
『太平記』は戦記物なのに、中国故事の挿入など脱線が多いのはナゼでしょう?
理由は、軍記物の体裁を取っていますが、
実際には往来物、中世武士たちの百科事典として使われることを
意図して作られたと推察されます。
次に、主幹である住職より本文の内容を説明しました。
北朝の内紛により、仁木義長は南朝に投降します。
そこに各地で天変地異が発生。6月から10月まで続き、真夏に凍死者が出て、
地震により2匹の竜が出現して四天王と戦い、天王寺金堂が倒壊しました。
周防の鳴門では海面が干上がり、巨大な太鼓が出現。
佐々木道誉は、細川清氏の叛意を足利義詮に密告。
このため、清氏も南朝に帰順します。
楠木正儀は、佐々木秀詮・氏詮(道誉の孫)と摂津国神崎にて戦い、佐々木兄弟は討死。
畠山道誓兄弟は、足利基氏(鎌倉公方)に背いて京を出発、伊豆で挙兵します。
将軍義詮は京を離れて近江国武佐寺に逃れ、南朝軍が京に入ります。
二十日ほどで南朝軍は京を離れ、再び足利軍が京へ。
中国の故事:項羽、高祖、一角仙人、楊貴妃などのエピソードが語られます。
国の混乱はまだまだ続いていきます。
次回は、11月5日(金)18時半から、おおふなぽーと2階会議室で行います。
「読書の秋」です。ぜひ一冊でも多く本を手に取って、新しい扉を開いていきましょう♬
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